営業戦略を立てるときに重要な3つのポイント
スカイアークが存在しているCMSやクラウド市場はプレイヤーが乱立して競争が厳しくなっており、市場が伸びていてもポジショニングを間違えると大きく失速してしまいます。スカイアークは今年9月で10周年を迎えるのですが、10年もCMS市場にいると当たり前ですが当時とまったく違う市場環境になっており、常にポジショニングを意識しながら戦ってきました。
しかし10周年を迎える節目から大きく飛躍するためにも改めて戦略を見直さなければと思っており、今回戦略立案で気をつけているポイントを書き出してみました。
あと、ファームノートの戦略はかなりこれを意識しています。
といっても、実はこれは経営コンサルティングの一倉定先生が書かれた本に強く影響されていますので、請け売りですし当たり前の事が書かれているかも知れません。
しかし、その「当たり前」が「当たり前」にできないと経営はできないので、自分はいつもこれを再確認しています(結構忘れた頃に読み返すと、あっ!って思うんですよ。意外にできていない笑)
今回は経営戦略の中でも非常に重要な「営業戦略」を建てるために重要な3ステップを自分なりにまとめたので備忘録として残しておきたいと思います。殴り書きなので読みづらいですがそこはご容赦ください・・・
0.最も重要なこと
市場は企業の「外部」にあるのであって「内部」にあるわけではない。つまり経営とは会社の「外部」に対する意思決定をするのであって「内部」に対応することではない。
社長の仕事は企業の外部、つまり「顧客に対する意思決定」を行うこと。
1.戦う市場を探す・決める
まずどの市場でNo.1を取るかを戦略の中心に据える。
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地域・商品などで市場を細分化し、シェアNo.1を獲得できる市場を探す(いわゆるランチェスター戦略、この記事がわかりやすいです。ランチェスター戦略のポイントは、 【差別化】【一点集中】【No.1】!)
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シェアNo.1により得られるメリット
- 戦術の的中率が高くなる。
- 価格の主導権がとれる。
- スケールメリットが生まれる。
- 社員のモチベーションが高くなる。
- シェアNo.1を獲得し、次のセクションでNo.1を目指して市場でのポジショニングを上げていく。
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シェアNo.1により得られるメリット
- 攻撃目標、競争目標を決める。攻撃目標は自分の一つ下のシェアの会社、競争目標は自分の一つ上のシェアの会社。
- 競争する以上、ライバルのことを大まかにでもつかまなければ戦うことすらできない。主なライバルの売上、セールスポイント、主力取引先、主力顧客層などを答えることが経営者がいる。それでは戦いに負けて当然。
2.売れる仕組みづくり
戦うべき市場を決めたら売れる仕組み作りを考える。
- マーケティングプラン、つまり定期的なイベントやWebプロモーション、販促物などをどのように利用してどのような効果を出すかプランニングする。
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企業活動のすべてが販売活動に結びつくように
- 販売活動の基本は、今日売ることよりも「売れる仕組みづくりにある」。
- 1件でも多く売ろうとする販売活動ではなく、 1件でも多くの固定客を作ろうと言う販売活動、いわば売れるための仕組み作りに時間を使う。
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企業の販売活動において、売れる仕組みづくりとは以下の2つ。
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1.売ってくれる販売ルートの育成
- これは代理店ということだけではなく、協業先など競合他社の製品よりも、自社製品を優先的に推奨してくれる会社を言う
- お客様の声を我々に聞かせてくれて、より良い製品をわが社が提供出来るような情報を収集伝達してくれる会社
- 2.固定的な顧客層の育成
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1.売ってくれる販売ルートの育成
- 社員全員が「販売なくして事業なし」の考え方を徹底する。つまり企業の利益の源泉はすべて企業の外にある。
- 販売の総責任だけは、最後まで社長が握る。
3.営業の体系化
マーケティングプランが決まれば、後は営業活動を最適化するための体系化を進める。
- セールスマンが自由に活動で来すぎてはだめ。SFAで営業活動が最適化されるようにし、自由度を制限することが重要。
- 商品のパッケージ化を進め、誰でも売れるようにする。
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販売部隊を強化し、販売成績を高めることためにどのようなマニュアルを作るべきか考える。
- 例えば新規顧客開拓マニュアル、大口顧客開拓マニュアル、代理店管理マニュアルなど。
補足
立てちゃダメな戦略
これ、結構当てはまるので、自分も気をつけなきゃな(笑
- やる気だけに頼った「火の玉戦略」
- 都合の悪い情報を都合よく解釈するか無視する「プラス発想戦略」
- 大きな利益をあげるために大きな損失のリスクを犯す「欲ボケ戦略」
- 社員に非凡な創造力や過大な精神的肉体的負担を要求する「竹槍戦略」
- 個々の社員の自主的な判断や目標設定にたよる「自由奔放戦略」
- 現実をみず、得られた情報を正しいものとして分析し、まとめた「お利口さん戦略」
- 権威ある専門家や機関の見解を盲信した「お墨付き戦略」
- 状況がどんどん変わるのに、最初に決めた目標の達成にこだわる「お約束戦略」
- 今を切り抜けなければならないのに、ビジョンにこだわる「夢想鳥戦略」
- 方針から各種の制度や方法をコロコロ何でも変える「お騒がせ戦略」
- 変化対応に必死で、変化していないものに配慮しない「軽挙妄動戦略」
市場占拠率目標数値モデル
これはランチェスター戦略でよく言われていることですが、参考までに。
- 拠点目標値 3%:存在自体が無視されるが、なんとか存在できる。
- 存在目標値 7%:存在が競合社として認められる。
- 影響目標値 11%:存在がマーケット動向に影響を与え、注目される。
- 上位目標値 19%:弱者のなかの相対的強者。伸びるか落ちるか不安定。
- 下限目標値 26%:弱者と強者の境目。トップになることもあるが不安定。
- 安定目標値 42%:安定的な強者の位置。独走態勢に入る。
- 上限目標値 74%:絶対的な独走状態。