[最速レポート] Salesforce Customer Company Tour 福岡基調講演を聞いてきました。
Salesforce Customer Company Tour 福岡の基調講演「Become a Customer Company」を聴いてきました。早速レポートします(前回のSalesforce Solution Roadshow 2012も最速だったので、今回も最速であることを願いたい!笑)
Cloudforce 2012の基調講演と内容が一部かぶっていますが、今回は事例、特に登壇者が5名もいて生の声が豊富で非常におもしろかったです。
やはり企業は顧客からお金を頂いているわけですから、顧客サービスの質を上げていくのは当然だと思います。それらを「ソーシャル・クラウド・モバイル」の3つのキーワードを活用することで新しい顧客サービスの未来が切り開けますよ、顧客のための企業になりましょう!というのがセミナーの内容です。実際に利用事例が聞けて、スカイアークのSalesforceをもっともっと活用しないとなと思いました。
これから大阪・名古屋・東京と開催されるようですので、お近くの方はぜひ見に行ったら良いと思います。経営の参考になる情報がたくさんあります。
基調講演のスピーカーはSalesforceの福田さんです。
※もし内容が間違っていたり登壇者のお名前が間違っていたり等あればご指摘ください。
顧客との新しい関係を築く「カスタマーカンパニー」になろう
カスタマーカンパニーとは、
- 顧客とつながる
- 顧客を主導する
- 顧客の満足にこだわる
- 顧客を中心に据える
- 顧客に信頼される
新しい技術が生まれると、仕事のやり方も進化する。90年代から社会人になった人は「インターネット・メール・携帯電話」を活用して仕事している。ITが活用され始めてからあらゆるものが便利になっている。
カスタマーカンパニーの実現
- 「お客様、社員、パートナー、製品・サービス」を「クラウド・モバイル・ソーシャル・コミュニティ」でつなげていく。
- ITの世界は10年単位で変わっていく、メインフレーム、ミニコン、クラサバ、クラウド、モバイル、ソーシャル・・・
- それらの技術でカスタマー革命を実現していきましょう。
カスタマー革命は以下の革命から成り立っている。
ソーシャル革命
- ソーシャルチャネルで顧客の声に耳を傾ける、いまはEメールアドレスよりソーシャルアカウントの数が多くなっている。
- お客さんの連絡手段が複数でもいつでも受け取れる状況が作れる。
モバイル革命
- あらゆる場所から顧客にアクセス、かんたんなタッチ操作で使えるのでリテラシーが低い人でも使える。
- たとえばホテルの客室掃除完了を携帯電話で行っていた企業が、Salesforceをつかってタブレットで部屋をタップするとチェックインOKという報告をするようなお客様がいる。
ビッグデータ革命
- 顧客、製品、利用状況に関するデータを収集。顧客の本質的なニーズを見抜く。
- M&M、GEがエンジンの稼働状況をSalesforceに保存。JALとGEで共有。早く障害を検知することで競合に対して差別化している。
コミュニティ革命
- 顧客、社員、パートナーの関係をコミュニティで強化
- 最近ではSalesforceのユーザーIDを利用して他のアプリケーションにログインできるような展開を行っている。
アプリケーション革命
- 一般企業がアプリケーションを作って提供が出来る時代。App Storeなどで一気に普及した。昔企業がホームページを導入始めた頃と同じような動き。
クラウド革命
- 2012年 1,110億ドルの市場規模、上記の革命はクラウド無くして実現できなかった。
トラスト革命
- 稼働、セキュリティを確実に提供する。Salesforceとしては最優先事項。
ユーザー登壇
登壇者
- 佐賀県 森本さん
- ロイヤル空港高速フードサービスさん
- モデレーター Salesforce 福田さん
ここからインタビュー形式で。
佐賀県
福田:佐賀県のクラウド活用状況は?
佐賀県:新しい技術の流れは西から起こっていると思う。西から始まり最後は北海道。クラウドは九州では遅れてもいないし進んでもいないと思う。自治体でのクラウドは西日本は進んでいる。
福田:企業でのクラウド活用はどういうことを期待していますか?
佐賀県:クラウドの技術は進んでいるが、ユーザーが相談できるITベンダーがレベルが上がって増えて行く必要がある。現状は数が少ない。たとえば保存したデータをどうやって活用すべきかを踏み込んで提案できる会社が増える必要がある。
福田:佐賀県庁でもSalesforceを活用していると聞いているがどうですか?
佐賀県:2年前から導入している。海外事務所を中国に作った。海外との情報共有をメール・グループウェアではなく、事務所外でも利用できたり出張で中国に行った場合でも、佐賀から中国に進出する企業のデータ(どういう目的でどういうことをしたいのか)を保存・出力できる仕組みとしてSalesforceを選んだ。意外にChatterがよかった。顔が見えていつでもどこでもコミュニケーションできるのがよかった。情報共有の迅速化、モチベーション向上という副次的効果があった。26ユーザーで利用。メールより使っている。
ロイヤル空港高速フードサービス株式会社さん
福田:Salesforceを選んだ理由は?
ロイヤル:2年前、煩雑な報告業務が多かった。顧客業務、営業業務という重要な業務が圧迫されていた。パッケージなどを検討していたが、短期間、低コスト、早期で効果を出すことができそうと感じた。世界中の企業が採用している信頼があった。特にセキュリティ。あとは他のアプリケーションとの連携が将来的にできること。
福田:今後はどういった分野で使われますか?
ロイヤル:せっかくためたデータをロストしないように、営業数値や店舗にしか存在しないデータを「人」を介さずに計数管理システムに数字を入力することでリアルタイムに集計できる。そしてリアルタイムに共有できる。それを実現することで、各階層ごとで自分の好きな情報を意思決定迅速化、マネジメントサイクルの改善ができた。Salesforceのカスタマイズ性・柔軟性は他社より優れている。労働時間管理でコストコントロールをはじめた。次は商品の発注分析など。利用の幅が広がってきているのが大きなメリット。
福田:ユーザー会のメリットを教えてください。
ロイヤル:SFDCを利用している仲間、他業種と会えるのがメリット。他の協業の可能性が話せて視野が広がる。Salesforceの導入で古石さんの業務は減ったが、交流が増えて体重は増えてきた(笑)。
カスタマーカンパニーへの取り組みをどうしていけばよいか。
ここからビデオ〜
- 顧客には選択の自由がある、発言の自由がある。いらないサービスは買わなければ良い。
- 信頼を勝ち取らなければ企業は生き残っていけない。
- 顧客は「数字」ではなく。ニーズを持った人間。
- 顧客は企業と対等の関係。ギブアンドテイク。を求めている。
- つまりそのためには顧客のための会社になる必要がある。
- カスタマーカンパニーになろう。
- 新しい形で顧客とつながる。
- SELL. SERVICE. MARKET. SUCCEED.
企業は顧客から分断されている
- 顧客・パートナー・従業員はつながっているが、それらは企業とは分断されている
- 90年代はネットではものを買わない、決済もしないと言っていた人が多かった。気づいたらいまやそれが当たり前に。
- これからはソーシャル・モバイル・クラウドが当たり前になる。それと同じ。
カスタマーカンパニーを実現するための7つの問い
1.お客様の声に耳を傾けるには?
- いままで・・・顧客センターを作って、営業が、声を聞く。
- これから・・・ソーシャルメディアに存在する
- どうする?・・・ソーシャルメディアコマンドセンターを設置、顧客とつながる。ポジ・ネガ分析。
ソフトバンクギフト株式会社さん登壇
福田:最初はどのように活用されましたか?
ソフトバンクギフト:法人事業、BtoBビジネスの契約・案件管理をExcelで行っていた。しかしビジネス拡大ではExcelでは無理。
福田:導入効果は?
ソフトバンクギフト:法人事業は二桁成長。Excelに時間がかかっていた。本社は福岡、事業は東京。離れたスタッフとの情報共有。案件情報に活用している。
福田:ソフトバンクグループとしてどういうワークスタイル変革を目指しているのか?
ソフトバンクギフト:3.11前からiPhone使っていた。そこにSalesforceが加わり、サプライヤーの配送状況など事業継続姓という面でも役に立っている。
福田:ソーシャルという観点で、Salesforceをどう活用しますか?
ソフトバンクギフト:我々はBtoCマーケティングを支援する会社、自社メディア・ソーシャルメディアを活用したマーケティングを支援していきたい。
2.あらゆるチャネルでお客様とつながるには?
陣屋さん事例・・・おもてなし
- 予約状況、顧客情報をリアルタイムに把握
- Chatterの活用で業務の流れの可視化と情報の一元化
- 顧客ニーズに会わせたきめ細かいサービス経験を顧客に提供
- 3年間で売上35%増
3.チームと連携して商談を進めるには?
- 日報システム、案件報告の集約化
- 顧客の進捗、売上情報をリアルタイムに把握
- 営業活動の生産
九州通信ネットワーク株式会社さん登壇
福田:最近導入されましたが、これからどう活用したいですか?
九州通信:個人向け、法人向けのネットワーク提供。2月に導入、4月から本格導入。法人向けの案件進捗、目標管理で利用。各自が持っている手持ち案件の進捗や目標への進捗をグループや部単位で共有できるものを目指していきたい。
福田:活用事例を聞きましたか?
九州通信:導入にあたって同業他社からレポートや営業会議の進め方などを聞けてよかった
福田:機能だけを入れても効果がでないのが一般的。他のユーザーの活用を見る(KPIなどを知る)のが重要。今後への期待は?業務の拡張はどういうところに活用できますか?
九州通信:設備部門からつかいたいと問い合わせが来る。設備も営業がどれくらいの案件を持っていて計画が立てやすい。社内での情報共有が進むと良いと思っている。まずは営業部門から。コンシューマ向けの展開もできればと思っている。
4.あらゆるチャネルで お客様をサポートするには?
- クラウドベースをで業務システム基盤
- アジャイル開発によって、期間短縮・コスト削減
- Chatterによる顧客情報の共有化とスピード化
- アスクル、700席のコールセンターに導入、3ヶ月で稼働。事例はこちらから。
アスクル株式会社(以下Askulさん)が登壇
福田:採用理由は?
Askul:コールセンターからスタート。オンプレミスで利用。保守切れで陳腐化。改修しづらい。時代の流れに合わせてサービスかえづらい。莫大なコストがかかる。クラウドが良いのでは無いのか?研究するとニーズに合っていると思った。震災の時に仙台コールセンターの2拠点ともつぶれた。電話がとれなかった。Twitterでコールを受けてみたら反響があった。SalesforceはSNSをコールセンター機能として使えるのがよかった。拠点が動かなくても回線さえあればどこでも使えるのがよかった。
福田:導入での感じられたメリットはなんですか?
Askul:もたざるメリット。システム運用にかなり人をかけていたがハードが無いので保守工数が大幅に削減できた。ほとんどかからなくなった。顧客との対応ログを社内に共有するためには莫大なコストがかかり、夢物語だった。それがChatterだとアイデアがわいてきて、すぐに実験に着手できるのがいい。開発工数が短くていい。「すぐに実行できる。」
福田:今後どのような展望がありますか?
Askul:関係者にリアルタイムに顧客の声を流していきたい。新たなサービスのアイデアを見つけたたい。お客様に驚きを与えたい。お客様から何を聞かれても応えていきたい。
ここで田崎さんの製品デモ
5.コミュニティを構築するためには?
日本食研事例
- Chatter活用による社員がつながる機会を支援、営業の成功・失敗事例なども共有
- 現場社員のコミュニケーションの活性化
- 3ヶ月で定番商品の売り上げが倍増
6.製品・サービスとつながるには?
- PCは17億、2015年には35億台の製品がネットワークに接続
- トヨタフレンド、バッテリー残量やサービス時期や車の場所がスマートフォンで閲覧できる。新たなカーライフが実現できる。
7.アプリケーションを最大活用するには?
- 一般企業がアプリケーションを作って提供できる。Salesforceはモバイル・デスクトップ用のアプリケーションをすばやく開発できる。
- コカコーラの事例動画、アプリケーションで顧客と自販機をつなげていく。